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妊娠中の歯科治療について

2007年06月06日 院長

外来で妊婦さんに「歯医者さんに行っても良いのですか?」とよく聞かれます。良いも悪いも治療が必要な状態なら、がんばって治さないと仕方がないですよね。今回は妊娠中の歯科治療についてお話します。

 

まず、おそらく最初に正確な診断のためレントゲンを撮られますね。歯科で行なうレントゲンの線量は少ないため、1~2回の撮影では胎児への影響はほとんどありません。なくても大丈夫なのですが、プロテクター(鉛いりの防護エプロン)をかけてもらえば気持ちの上でもより安心ですね。

それから歯肉にうつ局所麻酔薬ですが、通常用いるキシロカインは量的にも少量ですので、これもまず問題ありません。治療が終わって、抗生剤や鎮痛剤などをもらって帰ることもあると思います。抗生剤は妊婦さんに使って良いのと悪いのがありますが、セフェム系、ペニシリン系といわれるものはだいたい大丈夫です。
鎮痛剤が意外にも最もネックになります。ボルタレン、ロキソニンなどといった頭痛、歯痛、生理痛などによく用いるお薬のほとんどは妊娠中はダメです。飲んではいけません。通常、妊婦さんの鎮痛剤の第一選択はカロナールというお薬です。お薬ですから100%安全というわけではありませんが、他に比べて胎児に影響が少ないといわれていますので、やむなく使うならこれと言う事になります。

このあたりの事は最近の歯医者さんは良くご存知で、妊娠の可能性のある方にはカロナールを出されているようです。いずれにしても必要最小限で用いるのが大原則でしょう。 なお、親知らずの抜歯など緊急性がない治療はやはり妊娠初期は避けましょう。安定期のほうが何かとやりやすいと思います。 そうそう、私も先月歯医者さんに通っていました。あと少しで終了というときに、たまたまお産があって行けなくなり、そのままになっています。いけませんね、がんばって治さないと。やれやれ。

 


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